淡味行路 小説、映画、アニメ等の感想覚書。偶に日記。

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2014’6月 小説
[No.1154] 2014-06-30 Mon 22:36
今年の夏は食欲が落ちないなぁ…てか寧ろ旺盛…やぁっばいなぁ…。



『忘れられたワルツ』 絲山秋子
「恋愛雑用論」「強震モニタ走馬燈」「葬式とオーロラ」「NR」
「ニイタカヤマノボレ」「忘れられたワルツ」「神と増田喜十郎」
の7編収録。
戻れない場所までは、ほんの一歩にすぎない。あの日から変わってしまった世界が、つねにすでにここにあるのだから。

伊坂幸太郎先生が帯に「今年一冊しか読めないのならば、この本を読めばいいような気がします。」なんぞと空恐ろしいこと書いてたので気になって読んだ。
まぁ絲山先生は合うものはとても合うから、時間空いても読んだとは思うけど。
結果、帯文に同意はしかねるけど、早めに読んで良かった。
あの日、についは明確に言及されていないけれど、震災の日。
胸がしんみりざわついて、後を引きます。


『道化師の蝶』 円城塔
第146回芥川賞受賞作。
SF、前衛、ユーモア、諧謔…すべての要素を持ちつつ、常に新しい文章の可能性を追いかけ続ける著者の新たな地平。

疲れた。
正直感想はこれに尽きる。
あのね、こういう系統の文体は本来私は好きなんだよ。凄く大好きな筈なんだよ。
その証拠にかなり夢中になって読んだ。酩酊もした。そこは間違いない。
でもね、疲れたんだわ。
読み終わるまでの疲労感が満足感を消す勢いで上回っちゃったんだわ。
だから考えて私は一つの結論に達した。
文体だけ好みでも、ストーリーに魅力を感じられんことには楽しめない。面白くない。
以前堀江敏幸先生の文体がクリティカルヒットだとか書いた際に、ストーリーがどんなでも文体だけで楽しめる的なこと書いちゃったような覚えがあるけど、それは間違いだ。訂正する。
文体の面白さ=本の面白さにはならない。


『回送電車』 堀江敏幸
散文集。

読むのに1年以上かかっていると書いたばかりだけれど、書いたことによって一念発起、読み方を改めて読破した。
メモ帳とペンを片手に、感嘆や笑いを声に出せない、勿論朗読など以ての外である職場の昼休み等を使って読みました。
兎にも角にも、知らない言葉や引用された作品や物品等が気になる毎に読み止めてしまうからいけないのだ。
英語の長文を読んでいる時と同じで、とりあえず気になった言葉は全てメモして、前後の文章から想像してとにかく一度読み切るべし。一遍は3ページ程なのだからして何ら問題はない。
その後、夜に家のPCで思う存分ググって、なるほど納得と気が済んでから(済まずに購入にまで至った作品もあるが)、もう一度頭から読めば良い。
気に入った文節も、逐一抜き書きしていては一向に進まないので、ページ数をメモしてやはり夜にPCに向かうようにした…のだけど、こちらは本当に量が多いから、本を買ってから付箋をごっそり貼っても良いような気がしてきた。小説と違って、どこがどうと説明し難いこの本に関しては、おそらく人に貸すこともあるまいし。ああでも読み返す時邪魔になるか…いや2冊買ってもいいか。
より大きな問題は、一遍3ページを読み終わる度に読み応え抜群故に満足して閉じてしまいたくなる、というのものだが、これも先の方法をとったことで解決された。
調べなければ理解が不十分なのだからして、とりあえず読みは先へ先へと進んだ方が、夜の楽しみが増えるからだ。
とまぁ、読書ってより勉強してるような塩梅となったけれど、満足感と達成感ったら半端なかったです。
いちいち引っかかる度に調べて読みなおして繰り返す、方が幸福感はあるのだけれどね…。
さーⅡを読むぞーヽ(´∀`*)ノ


『さようなら、猫』 井上荒野
「自分の猫」「わからない猫」「赤ん坊と猫」「降りられない猫」「名前のない猫」
「ラッキーじゃなかった猫」「他人の猫」「二十二年目の猫」「さようなら、猫」
短編集。

猫が主役の話ではないです。
猫が良いアクセントとなるけれど、猫がいる風景の人間の話。
どれも、胸がざわざわする日常系。
最近ペットを飼いたい誘惑に囚われてそわそわしてたからか、いくつかの読後感が無性に寂しかった。
動物に触りたいよーう。


『九月が永遠に続けば』 沼田まほかる
高校生の一人息子の失踪にはじまり、佐知子の周囲で次々と不幸が起こる…。
第5回(2004年) ホラーサスペンス大賞受賞作

微妙な感想ばかり聞いていたのだけど、オチが弱かろうが納得いかなかろうが、ホラーなのだから怖がることが出来ればそれで良いのではなかろうか、というスタンスで読んだ。
ら、私にゃ怖かったからOK。
ただ、何が怖かったって、息子どうなったとか、犯人誰だとかそのへんは正直どうでもよくって、主人公のダディへの扱いというか態度というかの冷淡さが心底怖かった。
え、何?何なの主人公?これだけ色々してもらってて、明らかに善意からの厚意を連日受けとっていて、タイミングの悪さだとか言葉選びだとか、そういう相性の悪さはあるとしても、何でここまで相手を嫌えるの?そしてそれを態度にまで出すことを当然のこととして自己肯定出来るの?どういう思考回路してんの?何様なの?
やだーこの人すっごい怖いー!て。
だから、まさにそこがラストの描写になって溶けた時は溜息が出た。
ここまできてやっとかーい、って。人間って怖ーいー。
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