淡味行路 小説、映画、アニメ等の感想覚書。偶に日記。

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~2016’5月 小説メモ
[No.1192] 2016-05-22 Sun 18:23
お久しぶりです。
もう5月だなんて、最近月日の流れが速くて茫然とします。



※ざっくり★5まで評価。
★3で普通です。具体的には、文庫本価格で買って読んで損とは思わない、といったところ。
___

・「彼方なる歌に耳を澄ませよ」 アリステア・マクラウド ★★★★★
重ねられた祖先の誇りと記憶。なき人々への思いは今も私たちを突き動かす――。

去年の5月にこの本を読んでから半年以上、過ぎる程に読書欲が満たされて、小説を読む気にならなかった。
私がどれだけ言葉を連ねようと、この本の素晴らしさを伝えられる気がしない、のでいっそ何も書かないことにした。
今の所、私にとって、人生で読んだ中で一番の本です。


・「天冥の標Ⅷ ジャイアント・アーク PART1」 
・「天冥の標Ⅷ ジャイアント・アーク PART2」 小川一水


続きものなので☆はなし。跳ばしたり間違えて2冊買ったりしたくないからメモしてるだけ。
既にⅨも出てるけど、先に一日潰してでもⅠから読み返して物語を整理したいところ。


・「いつか王子駅で」 堀江敏幸 ★★★☆
古書、童話、そして昭和の名馬たち。時のはざまに埋もれた愛すべき光景を回想しながら、路面電車の走る下町の生活を情感込めて描く長編小説。

小説というより、氏のエッセイを読むようなのんびりとした心持で読むと良いと思われ。
氏と同じ時代を生きた年配の方でなければさっぱり分からんだろう!?という昭和の出来事ですら、読んでいて楽しめるのだからさすが堀江先生と唸るばかり。
「回遊魚の矜持にうたれた」という見方にこそ、心打たれた。


・「煙突の上にハイヒール」 小川一水 ★★★★
恋人にだまされた織香は、大きな衝動買いをした。一人乗りのヘリコプターMewだ。心躍る飛行体験が、彼女の前に新しい世界を拓いてゆく…(表題作)。
猫目線の隠し撮り映像には、思いもかけないものが映っていて…「カムキャット・アドベンチャー」
他3篇。SF。

間違いなくSFなのだけど、現代からの地続きというか、うっかり数年先にはありえるのかも?と思えるラインでの日常物語。
とても面白かった。
特に表題作と、先生得意の(といっていいだろう)パニックに対処後の世界「白鳥熱の朝に」が印象に残ったかな。
いや、ロボットと同席する「イヴのオープンカフェ」も心温まったなぁ。
先生、長編も良いけど短編も巧いよなぁ好きだなぁ。


・「祟り婿 古道具屋 皆塵堂」 輪渡颯介 ★★★
「早死にの祟り」に取り憑かれた居候は幽霊嫌い!?
曰く品ばかりの皆塵堂にまた一癖ある奉公人が…。

シリーズものとしてお約束を緩く読むものだし、期待値までの楽しみは得られているから不満はない。
ないのだが、ほんの少し何処かに冷たさ或いは鋭さが欲しい。
棘がなければ、柔く丸いことの価値が分かり難いじゃないか。


・「しあわせなミステリー」 ★★★
恐妻家の殺し屋、蜂と闘う…「BEE」 伊坂幸太郎
他、「二百十日の風」 中山七里、 「心を掬う」 柚月裕子、
「18番テーブルの幽霊」 吉川英梨 収録。
人の死なないミステリアンソロジー。

同じ作家さんの本ばかり読んでるなぁ、良くないなぁ、と感じた時のアンソロの有難さよ。
中山さんと柚月さんは他の作品読んでみたいかな。
特に人物も話も魅力的だった「心を掬う」はシリーズものからきているとのことなので、探して読もうと思う。


・「臨床真理」 柚木裕子 ★★☆
新人の臨床心理士は、担当患者を理解するため、彼が起こした事件について調べ始めるが…。

シリーズものの前に一冊完結を見かけて手を出したのだけど、これは微妙だった。
描写は結構楽しめたのだけど、冒頭から大凡の背景が予想出来てしまう。
人間関係を加味して考えても、主人公が真相に辿りつかないことが不自然に感じられてどうにも。


・「贖罪の奏鳴曲」 中山七里 ★★★☆
弁護士・御子柴礼司は、ある晩、記者の死体を遺棄した。死体を調べた警察は、御子柴に辿りつき事情を聴く。だが、彼には死亡推定時刻は法廷にいたという「鉄壁のアリバイ」があった――。

好き、と言い切るには少し悩む作品ではあるが、面白い作品であることは間違いない。
主人公に対する感情を巧いこと作者の掌で転がされ、ストーリーに引き込まれ、ミステリ部分も予想と外され、と楽しめた。


・「追憶の夜想曲」 中山七里 ★★★
弁護士・御子柴礼司は、夫殺しの容疑で懲役十六年の判決を受けた主婦の弁護を突如、希望する――。

「贖罪の奏鳴曲」の続編。でも、シリーズにするつもりで書いている印象をあまり受けなかったから、続編があることに驚いた。
面白かったけど、前作の方がもっと面白かったなぁと、期待値が高かったが故に少し拍子抜け。
とはいえ、さらに出た続編を読む気を削がれる程ではない。


・「タルト・タタンの夢」 近藤史恵 ★★★☆
商店街の小さなフレンチ・レストラン、ビストロ・パ・マル。
シェフ三舟が、客たちの巻き込まれた事件や不可解な出来事の謎をあざやかに解く。
連作短編集。

ささやかな日常ミステリ。
気負わずさらりと読めて、どの話も読後感がほんのり温かく、料理の描写も美味しそうで良い。
気取らないフランス料理を食べに行ってみたいと思わされる。


・「愛のようだ」 長嶋有 ★★☆
40歳にして免許を取得した戸倉は、友人須崎、その恋人琴美の3人で、
伊勢神宮へドライブに出かけた。本当の願掛けにいくのだ。

先生の本、好きなのは凄く好きなんだけどなー。この本は合わなかったなー。
主人公の’男は’’女は’、というカテゴライズ思考が妙に多くて、自分の側で、つまり女をカテゴライズされるとつい、そうかな?て考えてしまうが故に読書のテンポが落ちるのに加えて、考えた結果、いや違うべよ当たってないよそれ、て首傾げることばっかりで、単純にそういう考え方をする主人公にしたんだな、てわかっちゃいるものの妙な徒労感がそのまま読後感になってしまった。


・「獏の檻」 道尾秀介 ★★★
あの女が、私の目の前で死んだ。かつて父親が犯した殺人に関わり、行方不明だった女が、今になってなぜ…。

うーん読後感が…希望よりも遣る瀬無い想いの方が強く残ってしまって、…うん。
あんまり好きじゃなかった。
先生の作品では初めじゃないかな。まぁ一冊くらい合わんものもあるわな。他の本読も。


・「さいごの毛布」 近藤史恵 ★★★☆
最期を飼い主の代わりに看取る「老犬ホーム」。
身勝手な過去とすれ違うばかりの愛情が、ホーム存続の危機を招いて―。

犬好きな人程楽しめるだろうけど、その分怒りを覚えるかもしれん。
あと話的に仕方がないとは思うが、私ぁ主人公の性格が好きじゃなくて、そっちにも所々イラッとした。
とはいえ話は面白かったし良かった。


・「望郷」 湊かなえ ★★★★
暗い海に青く輝いた星のような光。母と二人で暮らす幼い私の前に現れて世話を焼いてくれた“おっさん”が海に出現させた不思議な光。そして今、私は彼の心の中にあった秘密を知る…「星の海」他5編。
連作短編集。

ああ、この本は好きだわ。初めて先生の作品を好きだと思えた。嬉しい。
文章に密度があって、人物像が丁寧に作られていて、ミステリ要素も見事で、何より読後感が良い。
全体的に暗めの話なんだけど、一筋の光がある。
これからもこういう本書いて欲しいなぁ。


・「さよならドビュッシー」 中山七里 ★★★
祖父と従姉妹とともに火事に遭い、全身大火傷の大怪我を負いながらも、ピアニストになることを誓う遥。コンクール優勝を目指して猛レッスンに励むが、不吉な出来事が次々と起こり、ついに殺人事件まで発生する……。

わー名前だけだけど岬検事が出てきたー!
全く別の物語で微妙なリンクって好きなので地味に嬉しい。
話はちょっと、無理じゃね?感はあったけど、まぁふんわり読むにはいいかなと。
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