淡味行路 小説、映画、アニメ等の感想覚書。偶に日記。

2011’9小説メモ② +映画
[No.1032] 2011-10-10 Mon 09:21
■2011’9小説 メモ②■

※読んだ月ってだけです、出版月ではありません。
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オススメ目安 (私的好み評価)

☆1 :読まない方が良いヨ。(読んだ時間を返して欲しい)
☆2 :オススメはしないかなぁ。(読まなくても良かったかも)
☆3 :読んでも損にはならないと思う。(可。普通に面白かった。)
☆4 :読んでみません?(良。良作。読んで良かったー!)
☆5 :お願い読んで!!!(優。本との出合いに感謝!読まないでいたら損だった)

※ あくまで私的なオススメ度ですので、ご承知下さいませ。
  あと中間とか、相対的にとか、小数で上下させます。

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・「MOMENT」 本多孝好 ☆3.3(3.1)
死ぬ前にひとつ願いが叶うとしたら…。病院でバイトをする大学生の「僕」。ある末期患者の願いを叶えた事から、彼の元には患者たちの最後の願いが寄せられるようになる…。

ちょっと忙しくて、読後一週間経っちゃったらば、感想が全然残ってない;
設定・ストーリー・文章と、普通に読みやすいしある感じだし楽しめる。
重いと思われがちな病院が舞台で生死に触れるテーマだけど、全然そんなことはありません。
軽くさくっと読みたい人向け。


・「ダーティ・ワーク」 絲山秋子 ☆3.8(3.6)
熊井はいつもギターを弾いている。もう何年も会っていないTTのことを考えながら……。様々に繋がる人間関係、それぞれが誰かへの思いを抱えながら、地を這うように生きていく、連作短編集。

普通の短編だと勘違いをして時間を空けて読んでしまって、途中で気づいて慌てて読み返し、照らし合わせる羽目になった。失敗;
誰が誰なのか、繋がりを考える際、人って色んな面があって、接する相手によって印象も変わるよなぁ、と、当たりまえのことを意識出来るのが良い感じです。
ただ私的にラストが、ちょっと悩んでるトコに近過ぎたというか、うーん、読んだタイミングが悪かったなぁ;
20代後半から30代の女性向。ローテンションに、しんみりと。少し笑って、少し泣ける。


・「未見坂」 堀江敏幸  ☆4.1(4.9)
1「滑走路へ」、2「苦い手」、3「なつめ球」、4「方向指示」、5「戸の池一丁目」、6「プリン」、7「消毒液」、8「未見坂」、9「トンネルのおじさん」
『雪沼とその周辺』に連なる、連作短篇集。

ベッドに横になって本を開いて、2行読んで本を閉じ、椅子へ移動し姿勢を正した。
そんな風に読んで良い文章じゃなかった。
何て、何て静かで美しい。でも綺麗とか華美だってんじゃなくて、丁寧で着実で、水が一滴一滴滴るような、滲むような。
『雪沼とその周辺』でも、先生の文章の素晴らしさをどう表現したら良いのかわからなったのだけど、今回帯に‘静謐’という言葉が使われていて、ああそれだ!とストンと腑に落ちた。
静謐。静謐な文章。あまりに静謐な。
ストーリーも勿論素晴らしいのだけど、それ以前に文章そのものに感動して涙が出てしまう。
文字を辿ることがもう幸福で胸がつまって、読み切ってしまうことが惜しくて、何度も途中で本を閉じて、意味なくうろうろ歩き回って、でも読みたくって手にとって、と、本当に幸せな時間をもらった。
特に2のラストの電子レンジのシーン。ただ、電子レンジを操作する、本当にただそれだけを描写した文章が、こんなにも心に触れるものなのか。
何度も読み返して、我慢できずに2度朗読もした。
歌詞や旋律や演奏の前に声そのもの美しさや好みだったりで平伏してしまう歌手ってのは何人かいるけど、その作家さん版とでもいうか。
まだ読んだの3冊目だけど、堀江先生の作品は全部読んで買うだろう。私にとって、至宝だ。


・「君は永遠にそいつらより若い」 津村記久子 ☆4.4(4.6)
身長175センチ、22歳、処女。いや、「女の童貞」と呼んでほしい…。
就職が決まった大学四年生のだるい日常の底に潜む、うっすらとした、だが、すぐそこにある悪意。そしてかすかな希望…?
第21回太宰治賞受賞。

面白い。面白い上に後半1/3くらいから予想外なパワーで一気に巻き上げてくる。
諧謔の効いた愉快さに、何処からともなく忍び寄る不安、胸の内に沸騰する怒りと、思春期とは少し違う22歳の不安定さを見事に描いてると思う。
大学卒業1年以内までに読んでたらもっともっと楽しめたかも。
処女をポチョムキンと呼んでくれっていうセンスが素晴らしい。
読了後、タイトルに込められた願いと力強さに胸を打たれます。


・「雷の季節の終わりに」 恒川光太郎 ☆3.7(3.6)
現世から隠れて存在する小さな町、穏(おん)で暮らす少年・賢也。「風わいわい」という物の怪に取り憑かれている彼は、ある秘密を知ってしまったために町を追われる羽目になる…。
ホラーファンタジー。

先生、世界観や雰囲気作りがとことん上手いなぁ。すんなり異世界である穏を想像出来たし、物語も楽しめた。
のだけど、文章ストーリー構成に言葉選びあちら側具合、と、全体的に「夜市」の方が上だったというか好みだったというかという、勝手な期待値が高かった為辛口評価です、すみません。
トバムネキって存在をもう少し作りこめたら変わったかなぁ、でもメインそこじゃないしいいのか。
理不尽を理不尽のままに残すところが良い味だと思う。
他の作品も読みたい。


・「真夜中のパン屋さん」 大沼紀子 ☆5.0(4.9)
都会の片隅に真夜中にだけ開く不思議なパン屋さんがあった。オーナーの暮林、パン職人の弘基、居候女子高生の希実は、可愛いお客様による焼きたてパン万引事件に端を発した、失綜騒動へと巻き込まれていく…。

こんっなに人にお薦めし易い本、初めてかも!
毒がなくて、固さや難しさを避けていて、身近な舞台で、老若男女問わないテーマで、泣けて、登場人物を好きになれて、何より暖かく優しい気持ちになれる、読後感が非常に良い!プラス要因しかない!
小難しい文章で、読んだぞって気になれなきゃ嫌だーっ!て人を除けば誰にでも薦めたい。小説読むのはラノベだけって人でも、キャラ立ってるし読みやすい文章だから、是非読んで欲しい。
読んで一週間経っても、ソフィアさんの「ちちんぷいぷい」がフッと脳裏を過る瞬間がある。彼等のその後を想ったりする。
あー、良い本読んだー。

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■映画メモ

※観た月ってだけです、公開月ではありません。


・「コララインとボタンの魔女」 
ファンタジーアニメ。

猫の声が劇団ひとりって、観てる間気づかなかった。多芸だなぁ。


・「9<ナイン>~9番目の奇妙な人形~」 
ファンタジーアニメ。

出だしから引きこむ。人形の造形が愛しい。面白かった。
ただ、ラストで感動する為には宗教観が合わないとだと思う。
うん?終り?て首捻った日本人結構多かったんじゃないかな。そこだけ残念。


・「頭文字D」
台湾の実写版。

今更ながらやっと観る勇気が持てたっつーか、もういいかなっていうかで観ました。
いやぁ面白い!面白いよ!斜め目線で見ると楽し過ぎるwww
設定がもう大分違うんだけど、特に樹が、高校中退したスタンドの坊ちゃん設定に大変身。スタンド要員多いからか池谷さん削られて、涼介出まくるのに啓介も削られて、逆に中里さんはある意味優遇されて、プロ設定な上に涼介とやけに仲良しっていう、中涼か拓涼押しのスタッ腐でも紛れてたんじゃね どうしてこうなった状態w
でも一番酷い扱いは文太で、女房に逃げられてアル中になってるDV親父って、本当どうしてこうなったwww
お約束で家の内装に浮世絵だとか、不思議日本過ぎるのも楽しいし。
完全に別物として楽しめましたよ。ええ、楽しみましたともwww
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